マーティンを初めとして、ビルの自作自演を疑っていたチームのメンバーたち。
積極的に捜査に加わりたがるのは、いかにも犯人っぽいですものね。ドラマの『クリミナル・マインド』見ていると、わりとよくあるパターンです。
しかし、ビルの人となりが分かってくると、その動機に矛盾がないと明らかになってきます。
食欲が無いというビルに、マーティンが軽食用自動販売機での自分のお勧めを教えてあげるシーン好きです。捜査とはいえ、ああいう写真やネット上での会話に参加していると、ふと我に帰ったときに何もかもが嫌になってしまいそうです。
"リトルチキン"の合言葉が、少女の楽しかった思い出に繋がっていて泣かせます。
助けられても、彼女の心は深く傷ついたまま。ビルは声をかけることもできない。病気のために亡くなった娘の代わりに、なんとかして上げたかったのだけれど。最後には何も残らない。頭を抱え込み、声も上げずに悲嘆にくれるビルの姿を見ていると、まるで深淵を覗き込んでいるような感覚に襲われます。やるせなさすぎる事件でした。
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