今はジャンキーとなってしまった老人が、少年の頃に大量の血だまりの中で財布を拾った。
夜中に家を飛び出し、ジャーマンタウンにあるバラエティストアの裏で見つけたのだという。
人生一度ぐらいはいいことをしたいのだと、この年になって証拠の財布を殺人課に届けた。
夢へ向かってまっしぐらの青年と、時代の波に乗れず自分の居場所を見失った青年。
時代などの設定が異なっても、この手の話は見ていてしんみりします。
恋人のミランダは自分から去って欲しくなくて、ビンゴを傷つけてしまう。
あんな別れ方をして二度と会えないのなら、心を病んでしまうのも無理ないかも。
薬指に指輪をしていなかったのを見ると、ずっと独身だったのかなと想像してしまいます。
人種差別が激しかった当時、ビンゴの不注意から五年間真面目に勤めた職場をクビになってしまったエイセス。彼もビンゴの才能を理解していたけれど、職を失ったのは許せなかった。だから彼を傷つけてしまった。遺体が発見されたブルースクラブを買い取り、自らがオーナーとなったのも何かの縁。
バレンタイン夫人は学業という夢を諦め、家庭に入り専業主婦になりました。
そこにあったのは絵に描いたような幸福ではありませんでした。
「母みたいにはなりたくなかった」
「皆そう言うよ」
リリーが言うと、またずっしりと重いものがあります。
夫人はただ一人ビンゴを応援してくれた人物でした。その結果が、彼を死に追い込んでしまうなんて。
選択肢が数限りなくある人生も、楽しいことばかりじゃない。
内部監査で荒れていたスコッティですが、ジェフリーズの機転で何とか元通りになれそうです。
あの演技のあと、どんな表情で二人が取調室から出てきたのか見届けたかったな。
PR