「ヴェニスの商人」を天王洲銀河劇場にて観劇しました。
開演前にホールにて仮面を付けた男女が入り乱れています。生演奏もあって、カーニバルの雰囲気が出ています。証明が落ち、舞台へと上がる仮面の人々。なんと俳優さんたちがスタンバイしていたんですね!!
まさか木に扮している人たちがいるとは思わずに、動き出したので驚きとともに笑ってしまいました。
バサーニオ、あの箱三回やってようやく分かったのかい(笑)いや藤原竜也さんのはじけっぷりに、笑いが止まりません。西岡得馬さんのアントーニオが、自分に好意を寄せているのが分かっているんだろうなあと。
寺嶋しのぶさんのポーシャ、きっと父親の遺言に従うあまり婚期を逃してしまったのだと妄想中。
でもいきなり登場して、周囲の喝采を浴びたからと言って、シャイロックへの仕打ちは酷いよなあ…。いくらバサーニオのためとはいえ。
シャイロックを演じる市村正親さん、裁判に負けたシーンの絶叫では、彼の境遇に感情移入してホロリと。
傲慢な金貸しだけど、あんなに酷い目に会うことはないでしょうと。
娘のジェシカ(京野ことみさん)は、家の財産を持ち逃げし、駆け落ちした挙句にキリスト教徒に改宗してしまったし。ジェシカが最後に父親を心配して、姿を消す場面を見て、救われた思いです。
ジェシカの恋人ロレンゾーを演じるのは、横田栄司さん。ジェシカと夜空を見上げるために、枕を準備するとこが好きです。誠実な人柄が伝わってくる演技でした。
背中に瘤のあるランスロット(大川浩樹さん)、天使と悪魔の一人芝居が良かったです。心の中の善と悪ってやつですね。あの言葉を話すたびに、唾を吐くのも大変でしょう…。ハリポタにおける『あの人』のように、仮の名で呼べばいいのになあと思いましたよ。
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