東京芸術劇場で「夏の夜の夢」を観て来ました。
アテネの公爵シーシュースと、婚約者のヒポリタは婚礼を控えています。
ライサンダーとハーミアは両思いの恋人。
しかし、ハーミアの父親イージーアスはディミトーリアスを娘の結婚相手にと考えています。
ディミトーリアスもハーミアに夢中。
そしてハーミアの幼馴染であるヘレナは、ディミトーリアスに夢中。
妖精の王オーベロンは、女王ティターニアがインドから連れてきた小姓が欲しくてたまらない。
ロビン・グッドフェローことパックは、オーベロンに頼まれて惚れ薬を手に入れてくる。
そこにシーシュースとヒポリタの結婚式の時に行われる、舞台劇の練習をしている職人連中も登場してきて・・。
冒頭、甲冑姿の人物二名が登場し、剣を交えています。
兜を取ると、シーシュースとヒポリタだと分かります。
背後のスクリーンには二人の影が映し出されて、幻のよう。
そこへイージーアス登場。娘が自分の言う事を聞かなくて困っていると訴えます。
ハーミアとライサンダーの衣装は、白いドレスに白いスーツ。
見ただけで恋人同士ということが分かります。ディミトーリアスはかっちりとりたスーツ姿。
いかにも父親のお気に入りの男性という感じ。
ヘレナはどこにでもいる娘さんという感じです。ディミトーリアスと並ぶと、ほとんど背が同じぐらいでしたが・・。
ヘレナはどうしてハーミアばかりがもてるのよ!!と怒る場面は、非常に力が入っていたし見ていて楽しめました。
どうやったら、ディミトーリアスに好かれるようになるのかとハーミアに質問するところとか。
パックの仕業で、ディミトーリアスもライサンダーも二人ともへレナに夢中になってしまったときは「バカにしないでよ!!」と啖呵を切ってみせたり。顔を真っ赤にしてセリフを言っていたから、咽痛めたりしないのかと心配になったり。
男性二人の取っ組み合いもゴロゴロ舞台を転がって、力が入っています。
隙を見てヘレナの腕にからみつくライサンダーが可愛かったです。
妖精王オーベロン、衣装とメイクに何だかデジャヴを感じました。しかし、何かは思い出せず。
「I'm invisible」とニヤリとして自分で言ってしまうところが、お茶目です。
パックは赤毛の男性。タンクトップにルーズなパンツ姿。
面倒くさそうに王の言いつけに随います。舞台から降りてくるシーンがあったのですが、自分の座席と丁度反対側の方に行ってしまったので残念。
小姓の人形は、遠くから見ると本当に生きているみたいでちょっと不気味。
結婚式のシーン、ヒポリタが蝋燭を手に入ってくる所は本当に綺麗でした。
劇中劇のピラマス、シスビー、ライオン、月、壁、序詞役、笑わせていただきました。
「ム~ンシャ~イン」って。「ダイ、ダイ、ダ~イ」も好きだわ。
本で読むよりも、実際に舞台で見る方が何倍も楽しいです。
序詞役さん、最初と最後でTシャツの文字が違うのは細かい芸です。
壁役さんの赤いブリーフ姿が忘れられません(笑)。
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