6/28(火)から9/19(月)まで国立西洋美術館にて開催中の"ドレスデン 国立美術館 [世界の鏡]展"に行ってきました。
初日の夕方4時ごろに到着。
入ってすぐ左手にペーター・ヘーゼの"集光鏡"がどんと鎮座しています。
この鏡を利用して太陽の光をあつめ、金属などを溶かしてその成分を研究したそうです。
太陽の光といえば、虫めがねで黒い紙を燃やす実験を小学生の頃したような記憶が。
ちょっと懐かしかったりして。
三角定規やコンパス、分度器などはあまりにも豪華な装飾で、実生活で使用するには緊張してしまいそうです。
オスマン帝国の影響を受けた美術品では、主に武器関連が展示されています。
短刀、サーベル、戦斧、剣、鞘など。鞘は貴金属で装飾され、一見の価値があります。
馬装具など普段あまりお目にかかれないものがあり、感動。
鎖帷子なんかとても目の細かい鎖で出来ていて、一つ一つ手作業で繋いでいったかと想像すると気が遠くなります。映画「ロード・オブ・ザ・リング」で鎖帷子を作っていたスタッフは"指紋が消えた"とコメントしていたし。
イタリアの影響を受けた美術品では、チラシにも載っているティツィアーノの"白いドレスの女性の肖像"が目玉かな。
他にはベネチアなどの風景画が多いです。この辺りになると疲れてくるので、ソファに座って休憩しながら観賞できます。
フランス関連の作品では"ローズカット・ダイヤモンド装身具一式"が目を引きます。
レイピアと鞘が豪華。
"アウグスト強王の騎馬像"は見上げる感じになるので、口をぽかーんと開けない様に注意が必要。
台座を支える四隅には、マッチョなおじさんが。しかも髪型はショート・モヒカン。
このおじさんたちが気になって気になって・・。
次は中国や日本の磁器が展示されています。マイセンはザクセンが発祥の地なのですね。
この辺りはじっくりと観賞している女性が目立ちます。
書物机や長持ちなどを見ていると、少しずつ混雑していきます。
そしてフェルメールの"窓辺で手紙を読む若い女"が見えてきます。オランダ美術の登場です。
フェルメールはこの1作品のみ。
レンブラントは数点あります。"ガニュメデスの誘拐"では赤ちゃんが怖がって、失禁してるのがリアル。
左すみで母親が両手を上げているのが、ぼんやりと見て取れます。
バルタザール・デンナーの絵画、"金色のスカーフを被る老女"は写真のような精巧な描写。
同時代の画家たちと並べると、異色な趣があります。皺やしみなどは女性にとって嫌なものですが、じーっと眺めてしまいます。本当なら隠して若く美しく描くのだろうけど。
最後はロマン主義的な作品。エルンスト・フェルデナント・エーメの"霧中の行列"は夢の中のような雰囲気。
先頭の人物は十字架を掲げ、黒いマントを着た人物たちが森の中の道を歩いているのですが、周囲は霧で真っ白。部屋に飾ってあったら、結構怖いかも。
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