金刀比羅宮 書院の美 ―応挙・若冲・岸岱― (東京芸術大学美術館)に行ってきました。
こんぴらさんには二度ほど行った事があるのですが、書院は一度も行った事がありませんでした。
上野で見られる、招待券が手に入った、という幸運に恵まれて友人をお誘いしてみた次第です。
応挙の虎の間や若冲の上段の間を楽しみにしつつ、暑い上野の森を抜けていきます。
実物を見たことがなかったために、猫を参照したという応挙の遊虎図。精悍な様子がなく、丸まるしていて愛らしいのもまた良しかと。うう可愛い…。もちろんポストカード購入です。白虎が一番お気に入り。なんだか模様が豹みたいなのもいたのですが。でも可愛いなあ。
岸岱の柳の間が良かったです。
水辺に柳が生えていて、白鷺が遊ぶ。
柳はその枝を広げ、その高い幹は全てを描かずにあえて途中で切ることで、更に空間に広がりが感じられ、自分が絵の中の自然に入り込んだように感じられます。
うわー、いいなあ。
寝転がって下から見上げて見てみたい。
襖を開け広げて、風がそよぐ中で。
若冲の花丸図は、半分が複製でした。でもこんなに大きなカラープリンターがあるなんてと感動。
精密なところが若冲らしくて。もう少し遊んで欲しかった気もします。
富士の間の邨田丹陵、富士山図はもちろんのこと、富士巻狩図が格好良すぎです。
一目ぼれです。
狩る者と狩られるもののみが描かれていて、自然の風景などは一切なし。
逃げる鹿を追いかける狩装束の男たち。
遠くからも弓を構えてしっかりと狙っています。
馬も息を切らせ、口からいまにも泡を吹き出しそう。
襖を全て閉じて、この部屋で眠るのは難しいかも。
ズボンみたいなものに鹿の皮が使われていて、昨年の獲物を見にまとっているのかななどと思いながら、じーっと見ほれていました。腰につけているのは行縢(むかばき)というものだそうです。
受験のときに勉強した日本史の知識ははるか彼方へ(泣)
しかもポストカード買いそびれました(大泣)
一度見終わってから、虎の間と富士の間はもう一巡して名残おしくも別れました。
地下の展示室では芸大コレクションということで、歌川広重の名所江戸百景展が。
このときすでに閉館あと二十分ぐらいだったので、見学所要時間を見誤ったなと。
しかも一枚一枚べったり人が張り付いています。解説文もしっかり書いてあるので、しっかりと見たらかなり時間がかかります。
ざっと見てから、人気が少なくなったのを見て、冒頭部分からもう一度見直しました。
行った事のある場所が、江戸時代と現代では面影もないのが興味深かったです。
馬の脚の間から見たアングルで描くなんて(笑)
とても考えつかないです。
鑑賞後は行ってみたかったカフェに。
オレンジアイスティー美味しかったです。オレンジジュースが旨いです。
なぜだか友人と横並びの席に座り。他にも空いている席があるというのに(笑)
お茶のあとはこれまた行って見たかった元銭湯の画廊へ。
現代美術が展示されていたのですが、銭湯独特の天井の高さがいい感じです。
大きな作品も圧迫感を感じません。
アートな一日にお付き合いいただきまして、ありがとうございました♪
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