スティルマンとウィルは、ウィルの甥レナードの少年野球を観戦に来た。
三振して落ち込むレナードを励ますウィル。レナードの憧れはクライド・ライラーだ。
残念ながらクレイグの存在をスティルマンは知りませんでした。
クライドは殺害され、犯人は見つからずに迷宮入りしたと聞くと
「殺されたのがベーブ・ルースだったら?やっぱり犯人は分からなかった?迷宮入りになったの?」
少年のあどけない質問から、再捜査が始まる。
六十年も前の事件なので、事件のあった野球場は取り壊されていました。
クライドはユニフォームを着たまま、後ろから自分のバッドで殴り殺された。
ユニフォームを変えなかったのは、黒人はシャワーを利用できなかったからなんて。
その当事世話係だったクライドが、存命だったために話を聞くことに。
もうすっかりおじいちゃんです。白人なのにどうして、黒人チームにという疑問に、クライドとは戦友で彼の野球の腕を知っていたからと答えるクランブス。
試合後にサインと貰いに来たトロイという少年が、クライドに対して悪口を言ったという。
サインを貰うふりだけするなんて、何て奴だと思ったら、成長後も矢張り嫌な奴でした。差別丸出しの感じで。
でもこんな少年が人を殺せるはずはないし、一緒に来ていた父親で刑事の男性も亡くなっています。
黒人が野球をすることで、莫大な利益を得た男がいた。ダンドリッチという黒人男性で、クランブスを自分の所有物扱いしていた。ダンドリッチは、ジャッキー・ロビンソンがメジャーリーグ入りしたため、破産していた。
いい気味だと言いたい所です。
クランブスの弱みを握り、メジャーリーグへの道を妨害しようとした。弱みとは付き合っていた女性のこと。
マフィアのエディ・メーソンの庇護を受けていた白人女性レックスと付き合っていたのです。
レックスも存命でした。
なんだかとても時代の流れを感じます。
エディはその時マイアミにいて、とても殺人などできなかった。
試合終了後に二人でいつもの待ち合わせ場所で会う約束をしていた。
クレイグはメジャーリーグへの夢がある。自分が先陣に立ち、子供たちが肌の色で悩む事がないようにしたかった。でもレックスは、クライドに側にいて欲しくて、その夢を奪おうとする。
夢か女性か。クライドはレックスを選びました。
二人で抱き合っていると、トロイとその父親がやって来ました。
なんだ父親はとっても善人じゃないですか。なんだあの息子!
せっかく謝罪しているのに。水の泡です。
「本の中身を表紙で決めるな」この言葉は黒人を差別するな、という意味でしょうが、トロイはまた違う意味に受け取っているようで…。レックスは肌は白いが黒人なのだと。
映画「白いカラス」ではアンソニー・ホプキンスが白い肌の黒人を演じていましたっけ。
レックスはジョージア州の貧しい家庭に生まれた。しかし肌が白いために、フィラデルフィアに越してダンサーになった。彼女はクライドが黒人として誇り高く生きていこうとしたのに対して、嫉妬したのかな。
自分から身を引いて、夢を叶えさせようとした矢先の殺人事件。
ウィルの甥のレナードは、クライドと親友だったクランブリーになついて、自宅に招かれて様々なエピソードを聞いていました。そこに現れたのはウィルたちでした。
自分の夢をクライドに託し、その思いが強いばかりに…。
レナードにはバットが殺人の証拠だとは、きっと分かっていないでしょう。
彼は真実を知らないほうが夢を見続けられます。
レックスはクライドが自分を選んだと知り、嬉しかったでしょう。六十年ぶりに真実が分かって。
レナードの野球がもっと上手になるといいなあ。
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