お気に召すまま観劇してきました。
ネタバレありますので、ご注意ください。
吉田鋼太郎さん演じる前侯爵、貫禄が違います。声の張りといい、突然宴を襲ったオーランドー(小栗旬さん)を受け入れる懐の深さといい。惚れ惚れします。
鈴木豊さん演じるオリヴァーは、末の弟オーランドーが人望厚く、使用人たちに慕われていることに嫉妬し、弟をいじめる日々。最初は嫌な奴だったのですが、あることをきっかけにオーランドーへの憎しみも消えうせます。これもひとえにオーランドーのおかげなのですが。
オリヴァーの頭を馬がこづくところが好きです。馬にまで馬鹿にされちゃって(苦笑)馬も人が演じているのですが、馬だなあーと。オリヴァーとシーリア(月川悠貴さん)が何気に端の方でいちゃついているんですよね。シーリアも指や手首が細くて色が白いから、オリヴァーが腰に手を回すのをみてもドキドキします。
フレデリック侯お抱えのレスラー、チャールズをみんなで担ぎ上げて運ぶ様子が笑えました。
三百キロはあるぞ~、がんばりまーす!!
田村真さんが叫んでいたのかな。
坂本メイが可愛い!!なんであんなに大人しいのでしょう。しかも絶妙なタイミングで首をかしげてみせるし。
観客の注目を一挙に集めてしまうから、俳優さんたちは演じにくくないのかしらと思います。
杉浦大介さん演じるウィリアム、結婚式のシーンで木の陰からじーっとタッチストーンとオードリーを見ている様がいじらしいです。でも最後には結婚おめでとう、という感じだったから良かったなと。
二反田雅澄さんのオードリーと山下禎啓さんのフィービーって、ブス役ですがもててます。二人とも男の人ふっているし。ギャニミードがフィービーにシルヴィアス(大石継太さん)と結婚できるなんて、こんな機会は二度とないと説得する場面には、こちらもそうだよシルヴィアスいい人じゃんと心の中で応援してしまいます。
シルヴィアスの無償の愛には泣けますね。「恋とは~」の台詞も、せつなくなります。
泣けるといえば、老召使アダム(岡田正さん)がオーランドーに付いて行きたいと懇願する場面。
アダムがオーランドー派なので、オリヴァーにクビにされてしまったのです。
最初ははりきってオーランドーの荷物まで運ぼうとするのですが、疲れ果ててしまう。
そこでオーランドーがアダムを背負って、両手には荷物。本当にいい若者です。
高橋洋さんのジェイクイズ、人間の一生を舞台に例えた場面では、それまでのドタバタが嘘のように静まり返り、ジェイクイズの一言一言に聞き入ってしまいます。最後の七幕はかなり寂しい終わり方だなと思いました。
成宮寛貴さんの演じるロザリンド、男装しているのをいいことにオーランドーをからかいます。でもオーランドーもかなりその気になっていたような…。ロザリンドが引っ張って行くんだろうなあ(笑)
勝気なところが好きです。
一瞬台詞を忘れたようですが、あれが演技なのか真実なのか分かりませんでした。うーん。蜷川さんの「ひばり」でカツラが落ちるアクシデントがあったのですが、演技のうちだったと分かったし。
「間違いの喜劇」も恋愛のどたばたを描いていたので、なんとなく既視感。
デウス・エクス・マキナの登場は「オレステス」を思い出す。またアポロかいと思ったら、ハイメンという結婚の神様でした。美少年なんですね。何事かと思いましたよ。
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