友人からのお誘いで帝国劇場で8/26(金)まで上演中のミュージカル「モーツァルト」に行って来ました。
自分は普段全くといっていいほどミュージカルを見ないので、ライブの良さを味わいました。友人に感謝です。
モーツァルトが井上芳雄さん、コンスタンツェは西田ひかるさんでした。
友人が井上さんを非常にお薦めしていたのですが、観て納得。
声の伸びが素晴らしいですね。咽を痛めてしまわないのかと心配になるぐらい。
幼い頃は"神童"と呼ばれていたのに、大人になったらただの人で、作曲家としてなかなか売れない事への葛藤が伝わってきました。
"MOZART"の公式サイトでは、「影を逃れて」の動画が見られます。
第二部でも繰り返し歌われるので、耳に残ります。耳に残るは君の歌声ってね。
子ども時代のモーツァルトを演じる女の子が、"神童と呼ばれていたころの自分"として大人になったモーツァルトにずっと寄り添っています。セリフはないけれど、舞台にいて作曲をしているフリをずーっとしているのが大変そうだなと。
コンスタンツェの西田さんも、モーツァルトとの結婚後に夫婦のすれ違いを嘆くシーンが迫力がありました。
しかし、自分も毎晩舞踏会に行っているのでは、夜遊びをしているモーツァルトを一方的に責めるのも難だなぁと思ってみたり。
モーツァルトの父、レオポルト役は市村正親さん。
息子に過大な期待を寄せています。
自分の才能に溺れ、留学先で放蕩三昧のモーツァルトに対して苛立ちを覚える様はやはり上手いです。
幽霊となって登場し、レクイエムの製作を依頼する様は、シェイクスピア作品のようです。
レオポルトが遣えるザルツブルグの領主コロレド大司教には、山口祐一郎さん。
個人的には馬車のシーンが好きです。あんな風にセットを利用するんだと。
横柄な権力者で、何事も自分の思うようするタイプ。しかし、以外にもレオポルトに対する嫉妬が明らかに。
レオポルトは自分の息子モーツァルトは、神童で音楽の才能に恵まれている。それならば自分の孫(モーツァルトの姉、ナンネールの息子)にも才能があるはず。だから、モーツァルトがダメなら孫を遣えさせると訴えてきます。
それがコロレド大司教には"カチーン"ときてしまうわけです。自分の子どもたちには、天賦の才がないという事実。お金では手に入らない、才能というものに対する人間の欲望を表している人物だと思います。
モーツァルトの姉、ナンネール役は高橋由美子さん。
「私だって音楽の才能があったはずなのに、弟に才能を伸ばす機会を奪われてしまった」
厳粛な父親と奔放な弟の間に立たされて、気苦労が絶えない可愛そうな女性。
結婚したくても、弟のせいで家計は逼迫し、父からは貧乏人とは結婚するな、と言われる始末。
なんとか結婚すれば、相手に「弟からお金を借りられない?」と金の無心をされてしまうし。
周囲の男性がダメな人ばかりな気が・・。
劇場支配人シカネーダー役の吉野圭吾さんが、個人的に気になりました。
アンサンブルの部分で、一人面白い動きをしていたりと、なんだか目で追ってしまいます。
公演終了後、その後の日程の空席状況をプリントアウトした紙が配布されていました。
割とまだ座席は残っているようです。しかし、時間が夜の部で5時45分からだと行きたくてもなかなか無理ですよねぇ。遅れて来た人もちらほらいたし。
PR