MAを観てきました。
友人たちから事前に感想を聞いていたのですが、明るい話ではないこともあり、賛否両論だとのこと。
以下の文章ではネタバレ要素を含みますので、ご注意ください。
遠藤周作氏の原作「王妃マリー・アントワネット」を元にしたミュージカルです。
マルグリット・アルノーは笹本さんでした。
マリー・アントワネットと同じMAのイニシャルを持つ女性。
貧しい民衆である彼女からの視点と、王妃からの視点とで描かれていきます。
ただ、マルグリットのキャラ設定がしっかりしていないからか、話に筋が通っていないような印象が残ります。
マルグリットはアントワネットを赦したいのか、そうでないのか。
笹本さんはボーイッシュな歌い方も素敵でした。
マリー・アントワネットの涼風真世さんは、最後まで王妃であり続け見事でした。
ルイ16世の前では、可愛らしく振る舞い甘えてみせる。
フェルゼンの前では、秘められた愛の逢瀬を楽しむ。
子どもたちの前では、良き母親。
フェルゼンの井上さん、はまってます。素敵でした~。
白いタイツ姿が似合う男性はそうそういませんって。
足細いなーと思いながら見てました。(←ヨコシマ)
あの手紙の内容を、彼はどんな風に受け止めているのか、いまいち良く分かりませんでした。
牢に捕らわれてるアントワネットに会いに行ったとき、マルグリットが子ども達がその場面を見ないよう、後ろを向かせた心使いが好きです。
ルイ16世の石川弾さんも、優しい雰囲気がよく出ていました。
かじ屋の歌が良いのよ、と聞いていましたがナルホド納得。
あのシーンはほろりとなりますね。
ただ王の座についてしまった限り、そこから自分で逃げ出すことはできないのだと。
王妃の言う事ばかり聞き入れるのではなく、臣下の話にもっと耳を傾けていれば。
歴史の転換期に居合わせてしまったばかりに起こってしまった悲劇。
ボーマルシェの山路さん、指揮の塩田さんとのやりとりは笑えます。
後半に向かい暗く重くなっていくストーリーの中で、息抜きになります。
時代の波に上手く乗っていくタイプのキャラ。
カリオストロの山口さん、ノリノリで舞台に登場です。
錬金術師の役なので、炎をボシュッと出して見せたりします。
結構、まぶしいのでビックリしてしまった自分。
でも、この人が全ての黒幕というストーリー展開ではなかったような。
虐げられてきた民衆の怒りは、支配層の死を持って収まる。
マルグリットが「民衆を導く自由の女神」のような存在になるのかと思っていたのですが。
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