以下の文章ではCSI:6に関するネタバレを含みます。
ご注意ください。
CSI:6 #23 ブラス警部の運命
自宅で殺害された女性ジャニス・カトラー。グレッグたちが家宅捜査を行います。電話機の一番の所に、血痕が付いているのが気になります。しかし、通報したのは隣人で、通信記録によるとこの家から通報された履歴がありません。夫のウィリィは連絡が取れずにいます。このウィリィは娼婦と遊んでいたようで、チラシが寝室に残されていました。特に指紋が付いている女性を署まで呼び出します。しかし、ニックが自分のことをトム・クルーズ似を言うなんて(笑)言われてみれば、確かに優しそうな表情と髪や瞳の色も同じですねえ。
そうそう、ウォリックが離婚間近なんて…。ニックには相談をしているということですか。
女性が署にやって来ると、昨晩はウィリィと一緒にいたと証言します。カジノで大当たりしたのか、大金を持っていて、とても優しかったのだと。旅行に連れて行ってあげると、しきりに誘われたとか。
「ひょっとして旅行会社の勤めているのでは?」
ニックの勘が当りました。ウィリィの勤務先は旅行会社です。お店に行ってみると、人気はありません。開店しているはずなのですが。銃を構え周囲を見張りながら、店内へと入っていきます。
床に倒れている男性は額に一発くらって、即死状態です。彼が社長のダンでした。壁には“ロジャー昇進おめでとう!!”とたれまくが掛かっています。
奥の部屋からうめき声が聞こえてきました。ウィリィです。腹部を弾丸がかすめたものの、一命を取り留めていました。急いで救急車を呼びます。会社の電話機にも、一番の所に血痕が付いています。ウィリィが自分で救急車を呼んだわけではなさそうですが。
グレグッグがタクシー会社の電話番号で、数字の1が並んでいる所があると気付きました。
早速話を聞きに行くと、昨晩変な客がいたと話を始めました。酒屋に止まって酒を買い、タバコ屋に止まってタバコを買い、と言う風に夜通し六時間走らされたそうです。自称サミーと名乗るその男は、気前は良かったそうです。さすがに運転手も疲れ、帰らないと奥さんに叱られるから、と業務を切り上げました。帰り際にサミーが「奥さんを愛しているか?」と尋ねてきたそうです。
ウィリィの兄サミー・カトラーは、車の窃盗により刑務所に入っていました。出所後の行方は分かっていません。
そのサミーがジャニスを殺害し、ウィリィの職場でも殺人事件を起こし、実の弟まで殺そうとした。
しかし、その理由が分かりません。
サラがウィリィの傷口の写真をデスクに並べていると、ロビンス先生が頼まれていた報告書を持って来てくれました。銃がかすったわりには、擦過による火傷が無いな、傷口もぎざぎざだし…。傷口に付着している青いインクも気になります。サラが保管袋に入っている、机の下に落ちていたペンを手にします。飛沫血痕が付いたと思った、ペンは血だらけだったのです。
サミーがカジノにいるかもしれない。というわけでウォリックがカジノの監視室にやって来ました。カジノは大盛況で大勢のお客さんがいます。カメラで探そうにも、なかなか見つかりません。その時にカメラにウォリックの奥さんが映りました。隣には三十歳ぐらいの男性がいます。浮気している、そう思ったウォリックは携帯で連絡と取ります。バーにいると嘘を付く奥さんに対し、ウォリックはもう二度と家に帰ってくるなとブチ切れですよ。
しかし奥さんが一緒にいたのはホテルの接客係りで、ウォリックの誕生日のためにこっそり下調べをしていたのです。とんだ誤解だったわけですが、離婚へと更に加速度が付いてしまったのではないでしょうか。
「テキーラの隣に切断された頭部が入ってそう」
「テキーラは入ってない」
なら頭部は入ってるんですか、グリッソムさん…。冷蔵庫の中に何が入っているかって、そんな物騒な会話しないでくださいよ…。
ウィリィのシャツにジャニスの血痕が付着していました。現場にいたとしても、証拠の凶器が見つからなければ、犯人として逮捕できません。ウィリィは、カジノで兄と会う約束をしている可能性があります。ボディガードの動きに気付いたウィリィは逃げ出そうとして、他の客とぶつかり、口論になってしまいます。ウィリィは銃を隠し持っていて、現場に駆けつけたガードマンを射殺。近くにいた女性を人質に取り、ホテルの部屋で篭城を始めました。
なんだかもう落ちる所まで落ちてますよ。
ウィリィと交渉するため、ブラス警部は素手のまま部屋へと入ります。ウィリィは人質に銃口を向け、怒りを制御できずいいる。落ち着いて銃口を自分に向けるようにとブラス警部は説得します。
「サミーと話をさせろ」
ウィリィが要求を伝えてきました。ブラス警部は監視室にいるウォリックと連絡を取ります。サミーを地下室に閉じ込めているふりをし、早く連れてくるようにと命じます。
ブラス警部に説得され、あの晩起こったことを話し始めるウィリィ。
まずは昇進する話があり、気が大きくなりカジノで五万ドルも借金をこしらえてしまいました。しかし昇進はウィリィでなく、他の社員がすることになり、予想以上の借金を負うことになったのです。そこで兄のサミーを呼んで、負けを取り戻そうとするも、自宅へと連れて帰されました。ジャニスに借金の話をすると「預金もすべてカジノで浪費するなんて、一体何様のつもりよ!!あんたもサミーと同じろくでなしよ!!」と口論になりました。
その一言にカッとなったサミーがジャニスを殺害した…。
監視用のビデオを再生し、はたしてウィリィは事実を言っているのか否か、確認作業をするグリッソムとキャサリン。ウィリィがガードマンに連れ出される場面はありますが、サミーなんて何処にもいません。
するとサラがネットでこんなものを見つけた、とグリッソムの所へやって来ました。
それは自動車事故の記録で、二ヶ月前にサミーがメキシコで亡くなったというものでした。
ウィリィはサミーが死んだと知りながら、嘘を付いている。
もう何も失うものがないとなれば、どんな無茶をするか分かったものじゃない。
ブラス警部は人質の女性を救うために、ウィリィに話かけます。焦ったウィリィが引き金に力をいれ、その銃口は真っ直ぐにブラス警部の方へ向けられています。
SWATが突入し、ウィリィはその場で射殺され、人質の女性が無事に救出されました。けどブラス警部は口から血を吐き出しながら、倒れたまま…。意識がだんだん遠のいて行きます。
うぉぉぉ…、またしても次回へ続くですか(泣)
今シーズンのブラス警部は銃に祟られているとしか思えません。ブラス警部の流れ弾で、警察官が亡くなったかと思ったら、今度はブラス警部本人が凶弾に倒れてしまいました。因果応報というかなんというか。
邦題は『ブラス警部の運命』ですが、原題は『Bang Bang』。後者の方が的を得ているし、最後まで見て気付かされるから好きです。
PR