原美術館で11/6日(日)まで開催中の「やなぎみわ 無垢な老女と無慈悲な少女の信じられない物語」に行って来ました。
昨年の香川県にある丸亀猪熊弦一郎美術館での「やなぎみわ 少女地獄極楽老女」(2004年7月25日-9月12日)は気になりつつも遠征できなかったので、東京で見られてラッキーという感じです。
東京での出品作は、約半分が香川での個展でのもの、残り半分が新作だそうです。
この原美術館、品川駅の高輪口を出ててくてくと10分ほど歩いたところにあります。
私が持っていた地図が古くて、交差点の表示名が異なっていたため少し通りすぎてしまいました。
閑静な住宅街の中にある美術館です。建物自体が変わった作りで、メインの展覧会のアーティストだけでなく他の現代美術のアーティストの作品も飾られています。気をつけないと通り過ぎてしまうので注意。
奈良智友の創作部屋なんかは秘密の小部屋みたいで可愛かったです。ちょうど正面にある窓に、庭の木の緑がすっぽりとはまって、白い壁によく映えていました。丁度落ち着く広さ。
時間が無かったので立ち寄れなかったけれど、カフェもいい感じでした。
この時期オープンテラスの席は気持ちが良いです。
庭にある彫刻を見るにはこのカフェを抜けなければならず、やや気後れしてしまいます。
本題。ギャラリー1に流れているビデオ「砂少女」。黒い天幕の中にあり、そこから映像を眺めるという感じになります。映像の中に出てくる「手」を、実際に天幕に入ってきた人が自分の手だと思って、慌てて引っ込めたのには内心笑ってしまいました。ああ、なるほどって。
この砂女のイメージは、受け付けホール、二階のギャラリー4の写真でもギャラリー5のビデオでも繰り返されます。ビデオを見るのが一番分かりやすいかなと思います。日本語吹替え版と日本語字幕版があるようでした。
安部公房の小説で「砂の女」というのがあったけど、この作品とは雰囲気が違うかな。
ギャラリー2ではグリムやアンデルセン童話などをイメージした写真が展示されています。
数日前にデビッド・リンチの「ツイン・ピークス」のサウンドトラックを聞いていたからか、あの雰囲気にぴったりだなーと。体は少女なのに、老女の仮面を被っているアンバランスとか。
「ラプンツェル」天井から垂れている長髪を見て、「アダムス・ファミリー」に出てくる髪の毛だけのモンスターを思い出してしました。ごめんなさい・・。
「シンデレラ」この話は、ガラスの靴に入らなかった姉妹の足をちょんぎってむりやり履かせる残酷なシーンがありました。その写真版。少女のにやりとした笑みが怖いです。
「兄と妹」部屋の中に森。妹はオフィーリアみたい。なんだか気になってしまった作品。
「白雪」姫と老婆見分けがつかない。それって凄く怖いことかも。
まだまだありましたが、このへんで。
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