12/20まで国立西洋美術館で開催中の「ベルギー王立美術館展」に行ってきました。
ベルギーの美術の歴史四百年を、美味しいところどりで観られるというこの美術展。
マグリットとデルヴォーが見たかったのですよ。
あとはピーテル・ブリューゲルの父親の作品か否か議論が続いている、日本初公開の「イカロスの墜落」。
天気は快晴。平日のお昼に行きましたが、一枚一枚立ち止まって鑑賞できるぐらいの込み具合でした。
音声ガイドによる説明がある絵では、さすがに人だかりができていましたが。
入場して割とすぐのところに「イカロスの墜落」が。
主題のイカロスはさかさまになって、海から両足が出ているのみ。
しかも非常に小さいので、それと知らなければ気付かずに通り過ぎてしまいそう。
左手前景にある農民や羊飼いの方が、目立っています。
でも、誰もイカロスには注目していないんですよね。
イカロスの父、ダイダロスの姿は見受けられません。
悲劇なのに、どとこなくのんびりした昼下がりという雰囲気が、不思議なムードをかもし出しています。
「地獄のアエネイアス」
細部に渡って描きこみがされてまして。
様々な姿形をした悪魔がそこかしこにいて、見ていて飽きないです。
「ピュロスの死」
お!こんなところにオレステス登場です。ピュロスに剣を突き立てているのはオレステス。
あんまり罪を重ねるのは良くないっすよ。
「ハリネズミと植物と果実」
作品名だけ見ると、可愛いい物を想像します。が、よく見ると怖い怖い。
ハリネズミは、地面に落ちた鳥の巣の卵を狙っています。邪悪な表情してます。
果実も腐敗していたりして。
ジェームズ・アンソールの作品。
いつだか、迷宮美術館で取り上げられていた画家さん。
いろいろ不運続きで、人間不信になってしまった人です。
なので、絵の中の人物は仮面をつけていたり、骸骨だったり。
「燻製ニシンを奪い合う骸骨たち」が見られて嬉しいです。
ポール・デルヴォーとルネ・マグリットの作品。
最後はシュールレアリスムで。
マグリットの「光の帝国」大好きな作品です。
ポール・デルヴォーは無表情な女性が印象的。
ポストカードは「イカロスの墜落」「地獄のアエネイアス」「燻製ニシンを奪い合う骸骨だち」を購入。
売店は美術展に関する物よりも、ベルギーに関する物のほうが人だかりが出来ていました。
ベルギービールって、銘柄ごとに専用のグラスがあるので、それを販売してまして。
欲しいなぁ、でも置く場所がないし、と思いつつ帰宅。
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