「春は名のみの風の寒さや」という寒さと雨の中、横浜に行って来ました。
「横浜マリタイムミュージアム」
4月10日(日)まで、特別公開「タイタニック 日本人生存者の手記」開催中です。
細野晴臣の祖父、細野正文氏の手記が見られます。通常料金で見学できるので、こじんまりとしています。
手記のコピーが配布されていますので、じっくり読む事が可能です。
映画「タイタニック」は実は未見なのですが、手記を見るとその場の混乱ぶりが伝わってきます。
客室(一等、二等、三等)ごとの生存率が表になっていました。一等、二等客室のこどもは百パーセントの生存率。それに対して、三等室のこどもの生存率はかなり低いものになっています。
細野正文氏は、二等客室でした。救命ボートは女性、こどもが優先的に乗船していました。男性が乗ろうとすると、船員が銃で脅したそうです。暗闇と混乱のどさくさに紛れて、細野氏はボートに乗船します。
そのボートに乗っていた男性は細野氏と、アルメニア人の男性、合計二人だけでした。
その2時間後、救助船カルパチアに発見され救われます。
無事助かったと安心すると、着の身着のままで脱出して来たことに後悔の念が。
留学中の記念品や金銭などに対する物欲が戻ってくるのです。でも、一番残念なのは日記を無くしてしまった事だというのが、共感できます。
帆船日本丸も、ミュージアムと同チケットで見学できます。船内は自分一人で貸切状態でした。
「マルセル・デュシャンと20世紀美術展」
横浜美術館で3月21日まで開催中。市販の男性用小便器に「泉」というタイトルをつけた、デュシャンの有名作が出展されています。デュシャンの作品と、影響を受けた美術家の作品が合わせて展示されています。
チェック・シートもあり、両作品を比較してどのような点が良かったかを記入できます。
フィラデルフィア美術館の一室にしつらえてある、デュシャンの遺作。教育テレビで紹介されているのを見て、見てみたいなと思っていたのですが、横浜美術館に再現展示されています。
壁に木の扉がはめ込んであり、二つの覗き穴が開いています。踏み台に上って、覗いてみると・・・。
雨がかなり強く降り平日でもあったのですが、会期後半だったためか結構人がいました。
横浜美術館収蔵品のコレクション第3期展(~3/23)では、シュールレアリスムの作品が数多く展示されています。展示室3では、ダリ、ポール・デルボォーの絵画が。エッシャーの版画もあります。
写真展示室では、マン・レイなどの作品が。ハンスベルメールの写真を見て、映画「イノセンス」のオープニング部分を見返したくなりました。人形だけでなく人物の写真もあるのですが、女性を紐でボンレスハムの様に縛り付けているんですよね。顔は写されていないため、肉塊のようです。痛そうだなと。
その後は中華街まで足をのばしました。仕事を終えた友人と合流。リクエストして、坦々麺の美味しいというお店に連れて行ってもらいました。3月の金曜日というと、送別会などで忙しい時期です。お店も宴会の予約で、てんてこまい。しかし、スープがぬるいまま出すのは客商売としてダメでしょ!!
友達も、この前来たときはスープに胡麻のコクがあり、そもそもぬるくなかった・・・と申し訳なさそう。
その代わりという訳ではないけれど、ロイヤル・ウイングのディナー・クルーズの最終便に乗り、飲茶で口直し。いや、もうお腹一杯です。直前に電話予約したのですが、無事乗船できました。雨もなんとか上がりましたが、霧が発生。でも、それはそれで味がありました。横浜ベイブリッジの下を通るのですが、帰路にデッキに出て夜景を眺めました。船の高さがあるので、橋が近づいてくるとぶつからないかとはらはらします。さすがに風が冷たかったです。
その日に横浜大桟橋国際客船ターミナルに、クリスタル・ハーモニー(全長241m)が到着する予定でした。到着が大幅に遅れて、午後10時到着予定に。
どうせなので見学していこうということに。大きいビルのような物体が、遠くから近づいてくるのは迫力がありました。船の乗客に手を振ったりして楽しかったです。リタイアしたら、船旅をしたくなりました。
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