千葉市美術館で9月17日まで開催中の「都市のフランス自然のイギリス展」に行ってきました。
新聞の広告にミュシャの作品が載っていたので、ミュシャ目当てで行ったのですが、これが以外に出展数が少なくて残念でした。でもギュスターブ・ドレの版画がたくさんあったので良しとします。前期後期で作品の入れ替えがあるのですが、本の挿絵だったら後半部分が後期の展示となっています。
「神曲地獄篇」は、ゲリュオンの降下から地獄の最深部まで選び抜かれた五点が展示されていました。
自分の首を右手に握り、高々と掲げる裸身の男。彼を直視できないダンテは、ウェルギリウスに恐怖のあまりよりかかっています。この一枚怖いけどなんだか好きなのです。
失楽園やドン・キホーテ、王の牧歌まどの挿絵もあります。嬉しさのあまり、なかなか絵の前を動けずにいました。周囲にいた人ごめんなさい。
ピアズリーは「アーサー王の死」の挿絵がありました。
ランスロットが眠らされるシーンです。そういえばピアズリー挿絵のアーサー王が刊行されましたが、最後の一巻だけ買っていないかも…。
バーン=ジョーンズの「フラワー・ブック」からの挿絵は小作品ですが、大きさにかかわらず素敵でした。
「最愛の者よ目覚めよ」が好きです。アーサー王ぽいかなーと。
同時開催されている「若冲とその時代」展では、若冲の鸚鵡がまずはお出迎えです。
屏風や掛け軸に描かれた日本独自の風景に酔いしれます。松の緑がいいのです。
松村景文の「鮎図」、川を泳ぐ鮎が空中に舞い踊り、白い波しぶきが飛び散っています。画面全てを描かずに、しぶきの先を空白にすることで画面が際立っています。動の中にある静。
最後の若冲は、雷神図と海老図が好きです。墨で描かれたこの二作、ユーモラスな雰囲気があります。
海老は白黒だけど見ていて美味しそう。雷神はいたずら小僧って感じ。
なんだかんだで一時間半ほどゆっくり観ていました。
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